そのひねくれたポップ・センスでイギリスのバンドかと思っていたらボストンのオルタナティブ系バンドで、REMやソニック・ユースあたりと同じくくりに入るらしい。そういえば確かにギターがオルタナっぽかったり変なシャウトがB-52’sを連想させたりと、アメリカのカレッジチャートに好まれそうなサウンドなのかも知れない。最近お気に入りでよく聴いています。疾走感とポップなところ、そしてぽっかりと落ちていきそうなメロウな部分が奇跡的に溶け合った名盤。The Cureのロバート・スミスが「Monkey Gone To Heaven」をiTunesのセレブリティ・リストに挙げていたよ。
アーカイブ Rock
Discipline / King Crimson
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Discipline King Crimson Discipline 2005-06-28 by G-Tools |
私が初めてキング・クリムゾンを聴いたのはちょうど “Three Of A Perfect Pair” が出て、MTVで “Sleepless” が流れたりしていた頃だと思います。「宮殿」の「21世紀の精神異常者」を知ったのも同じ頃だったはずですが、今となってはどちらを先に聴いたのかは覚えていません。古くからのファンにはディシプリン・クリムゾンに激しい拒否反応を示す人がいますが私はこのように同時並行的に聴き始めたのでどちらもすんなり受入れられました。すぐに「太陽と戦慄」「暗黒の世界」「レッド」の3枚を友人と手分けして手に入れ、それはもう聴きまくりましたね。
キング・クリムゾンの魅力は人それぞれでしょうが、私はその「エンターテインメント性」を高く評価します(こんなことを言うとコアなファンの人に怒られるかも・・)。ロバート・フリップ翁は色々と小難しい御託をお並べになりますが、実は商魂たくましくサービス精神豊かなおっさんであり、いつも「何がウケるか」を考えて次の一手を打ってくるようないかがわしさを苦み走ったしかめっ面の裏に隠しているのです。私はこういうおじさんは基本的に好きです。マイルス・デイヴィスも同様のアプローチで自分の音楽を作っていたように私には思われます。
ただ危惧しているのは、マイルス同様クリムゾンの音楽は「言い訳が出来ない」建前の上に作り上げられており、復帰後の活動は留保するとしてマイルスが結局どんどん先へ極端へと突き進まざるを得なかったように、クリムゾンの音楽にもやるからには「新しい理屈」を求められてしまうということ。ぶっちゃけて言えば「手詰まり」にならないかということですね。考えてみれば私の半生、いや一生分をかけて活動しているキング・クリムゾンに今更多くを求めるのは酷なのですが、いつものように訳の分からない屁理屈で我々を煙に巻いて、颯爽と新しいメンバーと音楽をひっさげて復活し我々を喜ばせて欲しいものです。
さてこの “Discipline” ですが、「太陽と戦慄」「レッド」と並び最も好きな作品の一つです。70年代クリムゾンのヘビーロック、即興演奏路線を捨て、ニュー・ウェーブやポリリズムの要素を取り入れたギター・サウンドで今聴いても自分の耳には新鮮です。特にタイトル曲 “Discipline” の聴いているうちに脳が覚醒するようなちりちり感がたまりません。私が大好きなビル・ブラッフォードのドラミングもこのディシプリン期の音楽に一番マッチしていると思われます。この後 “Beat” “Three Of A Perfect Pair”と同路線のアルバムを計三枚出してこの期のクリムゾンは終了しますが、二番煎じだとして特に最後のは評価が低いようです。”Three Of A Perfecr Pair” はいい曲なんですけどね。この時期の総括として次の優れたライブアルバムがあり、実はこれが一番の名盤なのかも知れません。
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Absent Lovers: Live in Montreal 1984 King Crimson Discipline 1998-06-23 by G-Tools |
After The Gold Rush / Neil Young
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After The Gold Rush Neil Young Reprise 1990-10-25 by G-Tools |
私の親と同世代の1945年生まれのニール・ヤングが私の生まれた1970年に発表したソロ3作目のアルバム。こんなにシンプルなのにどうしてこんなにも力強く音楽が迫ってくるんでしょうか。聴けば聴くほど心をとらえる一枚。
ゆらゆら帝国 III / ゆらゆら帝国
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ゆらゆら帝国 III ゆらゆら帝国 坂本慎太郎 ミディ 2001-02-21 by G-Tools |
前作「ミーのカー」完成時のインタビューで坂本が「もっとスカスカの音を作りたい」と語っていた通り、このアルバムからゆらゆら帝国のサウンドが再構築され始めます。これまでの70年代ハードロック風の骨太な音が減って、同じギターでもパンク、グラムやニューウェーヴっぽい軽さの音になりました。「頭異常なし」はもろ T.Rex 、「少年は夢の中」はもしかしてカーペンターズ? テレビ番組タイアップとなった「ゆらゆら帝国の考え中」が以前の音で他の曲から浮いているような気がしますね。次の「しびれ」「めまい」を聴いてしまった後では過渡期的な印象が残ります。しかし「待ち人」が個人的に名曲。
Remain in Light / Talking Heads
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Remain in Light Talking Heads Warner 1990-10-25 by G-Tools |
トーキング・ヘッズはリアルタイムで “Speaking In Tongues”(”Burning Down The House” が好きだった)や “Little Creatures” をよく聴いていました。もうテープが残ってないので、今聴いたらどうなんだろう。このバンドは1作毎にサウンドが全然違いますよね。”Remain In Light” はディシプリン・クリムゾンやデヴィッド・ボウイ、イーノ、ローザ・ルクセンブルグ (アイスクリン!) などの流れで知ったんだったかな?もっと後だったかも知れません。アマゾンで検索してみたらこの作品が今でも一番売れているようです。エスニック・ミニマル・ファンク・ワンコード・ニューウエーヴ、そんなキーワードで語れる1980年作品。裏ジャケットが好き。
3×3×3 / ゆらゆら帝国
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3×3×3 ゆらゆら帝国 ミディ 1998-04-15 by G-Tools |
1998年。ゆらゆら帝国は最高だと思います。つまらない曲もありますけど・・。私がこのバンドを評価するのは、彼らがとても知的に自覚的にロックという音楽に取り組んでいること。奇怪なルックス、バンド名、歌詞、サウンドからアルバムジャケットに至るまで、ロックのイコンとして自分たちを演出するのにいささかのブレもテレもないところですね。仮に壮大なパロディなのだとしても、承知で騙されてもいいやと思えるくらいの説得力。最新作 “Sweet Spot” で一段と高みに上っていく彼らですが、このメジャーデビュー作はキャッチーな魅力が詰まっています。
Meat Is Murder / The Smiths
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Meat Is Murder The Smiths Warner 1995-02-01 by G-Tools |
The Smithsのアルバムジャケットは一人の人物がアップになった古いファッション誌の広告のようなものが定番ですが、本作では珍しくタイトル”Meat Is Murder”をストレートに主張したような兵士の姿(しかも四分割)となっています。ジョニー・マーのギターとモリッシーの独特の節回しと詞。80年代のイギリスに限らずとも、The Smithsはユニークな存在でした。スティングは「バンドとは思春期的な幻想に過ぎない」という意味のことを言いましたが、私はやはりバンドの魔法が存在すると思いますし、ポリスもそうですがThe Smithisもそんな一瞬の奇跡を感じさせる音楽を残しました。”The Headmaster Ritual”や”How Soon Is Now?”などが特に好きです。
Synchronicity / The Police
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Synchronicity The Police Polydor 2003-06-16 by G-Tools |
1977年に結成され、「ロクサーヌ」「孤独のメッセージ」などをヒットさせたThe Policeが1983年に発表した5枚目にして最高の(そして最後の)傑作。1983年ビルボードのアルバムチャート17週連続1位だとか。アルバムB面(”Every Breath You Take” “King Of Pain” “Wrapped Around Your Finger” “Tea In The Sahara”)の叙情的なのに甘くなく、音の隙間を大きくとっての緊張感に満ちた曲と演奏は今でも私のベストであり、5年の短い期間にこれだけの音楽的進歩を実現させたことはまさに驚きというほかありません。
Oranges & Lemons / XTC
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Oranges & Lemons XTC Virgin 2001-06-11 by G-Tools |
英国が誇るひねくれ系ポップ職人、XTCの1989年の作品です。ごくごく大ざっぱに言ってXTCは一貫してポップではあるものの、初期のパンク風のとんがった勢いのあるサウンドから密室系の個人的な世界へ落ち着いていくという歴史をたどったわけですが(過去形で書いてしまいました・・)、この “Oranges & Lemons” は密室系の “Skylarking”、”Nonsuch” に挟まれながらも明るく開放的な雰囲気に溢れています。これは前作でのトッド・ラングレンとの確執の鬱憤晴らしか、またこのころアンディ・パートリッジに子供が産まれたからではないかと勝手に思っています。当時のロッキング・オン誌に載った、アンディが赤ちゃんを抱いたものすごく幸せそうな表情の写真が今でも印象に残っていますから。個人的なことですがこのCDは大学受験のお供に持っていき、1年生の頃にもよく聴いていた思い出のCDなので、聴けば当時の出来事や気持ちがよみがえります。なおこの作品でドラムを叩いているのは現キング・クリムゾンのパット・マステロットだと最近知りました。クリムゾンでの彼のプレイはズンタカ重くて好きではないのですが、このアルバムではとても曲に合っていて良いので不思議です。










