おそらくどこの家庭にもあると思われるこの作品ですが、もう一冊買い足すなら倉橋由美子版でしょう。巻末の訳者あとがきが秀逸で、これだけでも読む値打ちがあると思います。ただし、倉橋版は「大人のため」の星の王子さまですので、本当に子供の心を持ってこの本に接する純真な人にはお勧めできません。Amazonの書評で星ひとつを付けているのはそんな人なのかな。だけど本当は「自分は子供の心を大事に持っている」と思い込んでいる汚い大人こそ、この本で目を覚ますべきなのじゃないか。訳者のねらいはそんなところにあったのではないか。そんな邪推をしています。またこの本は訳者の絶筆であり、あとがきの日付が2005年6月、そして亡くなられたのが同月10日と知った時には驚いてしまいました。
アーカイブ 7月, 2007
Grand Blue / Okamoto Island
岡本博文さんのバラードは美しい。美しいのだけれど、それが特別グルーヴィーなリズム・セクションに乗るとそのままで力強さを増してますます輝いてきます。一聴するとイージーなフュージョンのように耳に心地よく響いているのですが、芯に日本のバンドらしからぬ(実際ベースとドラムは海外のひと)グルーブが流れているので知らぬ間に引き込まれてしまいます。気持ちいい、でも本格派の音楽。
Doolittle / Pixies
そのひねくれたポップ・センスでイギリスのバンドかと思っていたらボストンのオルタナティブ系バンドで、REMやソニック・ユースあたりと同じくくりに入るらしい。そういえば確かにギターがオルタナっぽかったり変なシャウトがB-52’sを連想させたりと、アメリカのカレッジチャートに好まれそうなサウンドなのかも知れない。最近お気に入りでよく聴いています。疾走感とポップなところ、そしてぽっかりと落ちていきそうなメロウな部分が奇跡的に溶け合った名盤。The Cureのロバート・スミスが「Monkey Gone To Heaven」をiTunesのセレブリティ・リストに挙げていたよ。


